13 posts tagged “西尾維新”
前作、化物語で結局語られるこのなかった吸血鬼「忍」の物語。ハートアンダーブレードだから忍なのね。忍野から一文字取ったのかと思ってたよ。
なんというか、薄い。 化物語ならひとつ章だけで終わりそうなお話を長めにしただけのような印象を受けた。 西尾維新の得意分野はキャラクター小説だと思うんだが、今回は一冊丸々使うにはヒロインの描写が弱すぎるアンド少なすぎるような気がする。
ヲタの妄想大爆発な化物語に比べて楽しさが少なかったようだ。 もっとコンパクトにまとめて化物語に組み込んだほうが良かったと思う。
で、結局、委員長ちゃんの猫さんには触れなかったってことはそのうちやるんだよな?
ということで、一年かけて綴られた刀語もついに最終話。 否定姫(四季崎一族)の最終的な目的も明かされて、物語はその結末に向けて流れていくんだけど、容赦が無かったのは作者でした。
まあ、こうでもしなきゃ、ラストがショボくなっちゃうんだろうけど……orz
「え? ええぇぇぇぇ~~~!!」って感じの展開になるので多くは語らないけど、西尾維新のなかではダントツに美しい終わり方をするので、お勧めです。 ミステリ書くと後味悪い終わり方させるし、化物語は終わったというよりも一区切り付いたってだけだし、と「終わらせ方に納得がいかない」作家だったんだけど、刀語は美しく終わらせた。 やるじゃん。
某掲示板だと刀語の評価は芳しくないけど、化物語の次に好きかも知れない。
一年間付き合って、後悔することにならなくて、非常に満足しました。
ところで、人鳥はどうなったんだ?
あと、この月間というやり方は、作家にとってはきついやり方なのかもしれないけど、商業的にはおいしいやり方なのかもしれないね。 特に刀語のような物語の場合はまとめて一気読みすると楽しさが半減すると思うし、月間なら各巻が短くても苦にはならないし(高価だけど)。 どのような物語のスタイルなら、このような月間形式でいけるのか模索してみても良いかもしれないね。
なにはともあれ、一年間楽しかったです。 次にも期待してますよ。
完成形変体刀も残すところあと二本。
一年近くかけて刊行された刀語も次巻で最終話ということで、物語の根幹をなす完成形変体刀の謎が一部解き明かされた。
この時代に存在しないはずの炎刀・銃なんてものが出てきた時点で、タイムトラベラーもしくはタイムリーパーだろうと思っていた四季崎記紀が「未来人」ではなかったというのが驚愕。
言われてみれば、確かにそのやり方はアリだ。 素直に脱帽である。 ただ、それでも、右衛門左衛門が語った「次の歴史」なる単語との整合性が取れていないので、このあたりにはもう一ひねりあるかもしれない。
今回で、四季崎記紀が「どうやって」完成形変体刀を作ったかは示されたが、「なぜ」作ったかは謎のままだ。 否定姫の目的とあわせて次巻で解明されるんだろうか。
それにしても、まにわにの連中はどんどんしょぼくなっていってないか? 特に今回の人鳥はその程度のことで頭領になれるのか?
狙わなくとも――勝手に、そうなる!
何故なら、真庭人鳥は運がいいから――!
って……ありかよそれ。 結局、ゼロ距離からなら運が発動する余地も無かったわけだし。 西尾維新はまにわにのことをもうちょっと真面目に考えてあげてください。 もう遅いけど。
というわけで、次回最終話。
不意にとがめが、七花へと手を伸ばした。
ん、と七花が首をかしげると、とがめは不快そうに眉を顰めるて、
「何をしておるか、このたわけが」
と言う。
「腹心は歩くとき、あるじと手を繋ぐものだ」
とか、
「おれには何もできねえけどな――」
「そばで安らぎをくれれば、それでよい」
なんてなところまで進展したとがめがラストであんなことになる、西尾維新らしい容赦のない展開が待っているような気がするが、大丈夫なのか? とか、講談社BOXはこのシリーズが終わるとDDDしか買うものがなくなるなあという心配を抱えつつ、次回を楽しみに待つことにしよう。
西尾維新はいいかげん極端なキャラクターで物語を動かすという手法をやめる気はないんだろか? 「刀語」や「化物語」はそうでもないんだけど、ことミステリの登場人物はキャラ造形がおかしすぎる。
今回、一番おかしかったのは主人公だったよ……。 なんで女装してんだ?
ミステリってのはトリックが解体されていく快感を味わうものだと思ってたんだけど、西尾維新のミステリはそのトリックがチープだ。 挙句の果てに「アリバイの無いやつが犯人だ!」「犯人はアリバイと言う概念を知りませんでした!」って……なんだそれ。
それに、戯言シリーズで多用した、「最終章で真の探偵が登場して明かされなかった裏側を暴露していく」という手法を繰り返しているし……。 こういうのは同一シリーズ内のみで留めておかないと、インパクトに欠けると思う。
どうにもカタストロフのないだら~っとしたお話でした。 しばらくはこの人のミステリには手を出さないと思う。
やっと、七花ととがめの内面に踏み込んできたけど、引っ掻き回しただけというかなんというか……。 もうちょっと色々あるかと思ったのに、あっけなく終わってしまった。
読者にはすでに提示されていた「変体刀の最終形が虚刀流である」ということが初めて七花ととがめに提示されるのに、あっさり受け入れてしまったり、歴史を正すために起こした反乱だったことをこれまたあっさり受け入れてしまったりと、仕掛けが有効に機能していないような印象を受けた。
物語開始当初から「変体刀をすべて集めたあと、どうするのか」という命題についてそろそろ取り掛かり始めたような印象があるが、こういうのは最近の流行りなんだろうか? 狼と香辛料でも似たような命題をずっと扱っているけど。 昔の物語には終幕の先にある事柄について登場人物が悩まなかったような気がする。
昔話では「そのあと二人はずっと幸せに暮らしましたとさ」として関係は継続したまま終わり、一昔の前の物語では、登場人物たちはそれぞれの道を歩み始めることで別離を肯定的に捕らえていたような気がする。 しかし、最近の物語はどうにも「この関係がずっと続くわけではないこと」に悩みすぎている気がする。 これがこの時代の空気なんだろうか?
まあ、この物語もあと残すところ二話。 最後まで付き合ってみることにする。
ところで、とがめはどうしても将棋村には近づきたくないらしい。 可愛すぎる。
とがめ大活躍。
今までは活躍の場がなく、奇策といわれてもピンとこなかったとがめが今回は大活躍しました。 主に七花相手に。
とか、「何を馴染んでおるのだ、そなたは! 虚刀流当主としての矜持はどうした!」
とか、「じょ、情が移っただと……そなた、またも心変わりをしたと言うのか! ど、道場でふたりきりで何をしておったのだ!? わたしはそなたを信頼して、そなたをあの道場に通わせていたというのに! ええい、もうそなたの浮気性には付き合いきれぬわ!」
とか……。 男にすがりつく駄目女のような様相を呈してきました。 いや、誤解はあっさり解けるんだけど、かわいいなぁ。「やばい? いやまあ確かに、よその流派の門下生になれというわたしの命令は理不尽だったと思うし、それで愛想をつかされても仕方ないのかもしれないけれど、わたしにはわたしなりの考え方があってだな、それを聞いてくれてもいいではないか」
「いや、その件についての話はもう終わってる」
「終わってるとは何だ! まだ話し合いの余地は残っておるだろうが! ふたりで築いてきた関係をひとりで一方的に終わらそうとはどういうつもりだ!」
ん? 戦闘? あんなのありか?
もうなんというか、それは刀と呼んで良いのか? な日和号登場。
いいのかそれで?「ううむ。 まあ、日本で作っておるのだから日本刀ではないのか?」
いや、七花は無刀だから、七花自身が刀ってことでも良いだろうけど、日和号は帯刀してるやん。 まあ、いいんだけど。 鎧やら棍棒やら出てきた時点でそこら辺は気にしちゃ駄目らしいのはわかったし。 そんなわけで、最後の変態刀はともかく、これからどんな刀が出てくるかまるで想像ができなくなってきました。「そうだな。 だが七花、こう考えてみればどうであろうな――そなたは人間でありながら刀なのであろう」
「日和号は、人形でありながら刀――ということではないのであろうか」
今回は話の根幹に関わる事柄がチラチラと出てきた。
ループ物か? それとも……。 ここまで刀について意表をつき続けてきたんだから、この辺にもひとつふたつは仕掛けが欲しいなぁ。「わかる必要は無い――お前はどうせここで死ぬんだ。 惜しかったな。 あと少しだった――せいぜい、次の歴史ではうまくやることだ」
あと、もはやただのバカップルになってきた。 どうやったら、自然にそういう体制になるんだよ。
ついに日本最強の姉弟対決。
というわけで、折り返し地点を越えた一話目は、第一話の時点でいつかやるだろうと思ってた姉弟対決。 見稽古の噺が出てきた時点で、コイツを舞台からおろす為にはこうするしか無いだろうと思ったまんまの展開だったので、特に驚きも無く想定通りに展開し予想通りのオチを迎えた。
このシリーズの特徴のひとつなのかもしれないけど、もうちょっとひねった展開にはできなかったんだろうか。 一話一話が短いからしょうがないのかもしれないけど物足りない。 あと、今回は姉弟対決にかかりっきりになってるので、無自覚ないちゃつきっぷりが影を潜めてしまってるのがもったいない。
なにわともあれ、これで最初の難関は突破したので、あとはラストに向けて話を転がしていくだけになった。 このたびの終わりに何を用意しているか楽しみにしていますよ。
ついに折り返し地点まで到達した刀語。
ようやく、ラスボスらしき人物が見えてきたり、おそらくは最後になるだろう完成形変態刀が登場したりと物語の収束へ向けての準備が始まったもよう。ただ、今回は風呂敷をたたみ始めるための情報を提示して、後は次回へのつなぎのような展開になっている。
今回は初めて敵が子供(女の子)で、これにどう対処するのかが焦点なのかと思ってたら、裏技みたいな方法であっさりスルーしてしまったのはどうかと思うぞ。 刀としての葛藤は次回に持ち越しのようだ。
いろいろと続きが気になる終わり方をしているので期待して待つが、本人たちに自覚が無いまま堂に入ってきたいちゃつきぶりも大変気になります。
「ちぇりお」なみにゴロゴロと転がれるような展開希望。